2005年09月30日

散漫。

先日実家に帰った際に、親父から黄色いチケットを見せられた。
知り合いからもらったのだと言う。
よく見ると、私の職場で開催されているある展示のチケットじゃないか。
ま、その時は"ふう〜ん"で済ましてしまったのだが、
昨日職場で一服していると、解説員の方からその展示に関する感想を求められた。
「研究者の目から見て、あの展示はどうですか?」とのこと。
どうやら彼は展示の手法に疑問を抱いているらしい。
まだ見ていなかったワタクシ、本日実験の合間に展示を見学してきた。

「日本におけるドイツ年」特別企画展
『サイエンス・トンネル』
-細胞から宇宙まで。マックスプランク研究所がとらえた世界を目撃せよ。-

マックス・プランク研究所というのは、
ドイツを代表する世界でも屈指の研究所複合体で、
サブタイトルにあるように「生物学から天文学」まで、
それこそ「ゆりかごから墓場まで」的研究機関である。

で、見てきたんだが…一言で表すなら"散漫"
展示の大きなテーマが全く見えない。
一般の、それもやや理系に傾いた方が見たとしても、
首をかしげるであろう図や解説の数々。
いわゆる学会発表や論文からそのまま引用してきた図を、
ロクな説明もなしに見せられても理解できるはずがない。
銀河衝突の多体問題シミュレーションを解説もなく垂れ流されても、
普通は「コレ何?」で終わっちゃうはず。
そんな調子の展示が生物学から天文学まで、ただ延々と続く。
マックス・プランクが扱っている研究範囲が広すぎるため、
全て網羅しようとすると多少は散漫に、
解説も不足気味にならざるを得ないのはわかるが、
今回の展示はあまりにも…
こりゃ解説員も苦労するだろうなぁ。

この展示を見た大半の人間の感想は、
恐らく「マックス・プランクってスゴイところがあるんだな」程度かと。
それが今回の展示のテーマであるというのなら別に構わないけどね。


自らのプレゼンテーションや学会発表についても、
もっと客観的に見なければと思った本日の午後。
posted by JASPER-RX at 23:40| Comment(2) | TrackBack(1) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Miraikanでボランティアをしている者です.

「マックス・プランクってスゴイところがあるんだな」というのを見せるのが,今回の展示のテーマである旨は申し送りされました.よって,展示物のすべてを理解するのも解説するのも???というところかと思います.

未来館の常設展示でもすべてを理解してもらうことを目標にはしていない訳で,そのことがお客様にとってどうかということは未来館内部で議論してもらえばよいと思っています.

現状では,私たちは口を挟める立場にないので,ある意味,未来館関係者といえども実態としては部外者と同じです.
Posted by K_Tachibana at 2005年10月01日 23:10
>K_Tachibanaさん

コメントありがとうございます。

テーマが「マックス・プランクってスゴイところがあるんだな」と言う旨、
了解いたしました。それならば今回の展示方法も納得がいきます。

常設展示に関しましても、展示の全てを理解させることが目的では無いということ、
好奇心をくすぐり、科学への興味の入り口を開くことを目的とされているワケですね。
ただ、好奇心をくすぐるには難解に過ぎないかと感じたのです。

今回の展示の監修をマックス・プランク協会が行っているとのことで、
確かに未来館のスタッフも口出しできる立場には無いようですね。
こういった外部との共同企画において、
実際に展示に携わっている方々の御苦労は大変なことでしょう。
誠にお疲れ様です。今後とも宜しくお願いいたします。
Posted by JASPER-RX at 2005年10月01日 23:49
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